福島県郡山市シルバー人材「いきいきシニア応援事業」です。
前回、介護の中でも認知症の方への接し方についてご紹介しましたが、今回は「認知症の症状別、対応方法」をまとめました。
認知症の困った!症状別、話し方の例
認知症の方の症状別の対応の仕方として、介護する側は話し方がもっとも重要になります。 自分の感情よりも、認知症の方の気持ちを落ち着けることが基本となってくるので、一番大変で不安に感じているのは本人なのだという心構えをしておくとよいでしょう。
食事をしたのに「食べていない」と言って困る
認知症の方は、食事をしたばかりでも「食べていない」と言い、日に何度も食べたがることがよく見られます。この症状は、「食べたことを忘れてしまう」または「脳の満腹中枢が侵され、欲求不満を食べる行為で解消しようとして起こる」ものと言われています。
食事をしたにもかかわらず認知症の方が「食べていない」と言って要求した時に、介護している側がよくやってしまう対応としては「いまさっき食べたでしょ!」「さっきあんなに食べたんだよ!」と言ってしまうことは多いでしょう。
認知症の方は忘れているか、満腹中枢が侵されているため、そう言われても納得できません。
認知症の方を安心させる対応の仕方としては、「これから食事の用意するところだから待っててね」や、「6時になったら食事だから・・・」と食事の時間を具体的に教えてあげると良いです。
それでも納得してくれない場合は、軽いおやつを少しずつ渡してあげ、「もっと食べたい」という気持ちを満たしてあげると良いでしょう。
家族の名前を間違える
認知症になると、家族の名前を間違えたり、息子や娘がわからなくなり「どちらさまですか?」というようなことがよくあります。
ご家族は大変ショックですよね。ついつい「違うよ!娘の○○でしょ!」「何言ってるの?思い出して!」などときつく言い方をしてしまうのも無理はありません。 しかし、認知症の方はきつい言い方をされると『理解できなくなってしまった』という気持ちになり、落ち込んでしまうのです。
ショックでも「違うよお母さん、娘の○○ですよ。」と優しく穏やかに話しかけてあげましょう。 そうすると、認知症の方は気持ちが落ち着きます。きつい言い方をしないようにしましょう。
自宅に帰りたいと言って困らせる
認知症の方は、自分が今いる場所が急に分からなくなる時があります。特に夕方になると落ち着かなくなり「自分家に帰る」と言い出すことが多く見られます。
認知症でなくても夕方は帰宅時間であったり、日が沈む切なさを感じる時間帯ともいえますが、特に認知症の方にとっての夕方の時刻は強く不安が現れます。また、「夕方だから、家に帰らなければ」などと、記憶の中にある以前の暮らしへ戻りたいという気持ちからそうさせている場合もあるようです。
対応の仕方としては、「ここがお母さんの家でしょ!」ときつく叱るのではなく、「お茶を飲んでからにしましょうね」や「もう少しゆっくりしたら、帰ろうか」などと言って、認知症の方の言い分を否定せずに認めてあげる言い方をすることが大切です。そうすると気持ちを落ち着かせることができます。 しかし、今すぐ帰るという行動に出たそうな場合は、一緒に散歩に出かけるようにして、近所を歩いてくるのもおすすめです。
徘徊してしまう
徘徊とは、当てもなく歩き回ってしまう症状のことです。 認知症になると、徘徊する(当てもなく歩き回る)行動が目立つでしょう。 しかし、ただ意味も無く行動しているように見られがちですが、認知症の方にとっては何らかの目的があると言われます。
たとえば、夜中に家中を歩き回り「泥棒だ!」などと言う場合があります。 しかし、認知症の方が不安に思うことを否定せずに落ち着いて、「鍵は閉めたから大丈夫ですよ!」などと言って、不安な気持ちを拭い去ってあげるとよいでしょう。 安心することで、徘徊が減ったというケースもあるので、否定せずに話すことを忘れないようにしましょう。
また、認知症の方が「動き回りたい」「外出したい」という気持ちを無理やり抑制されると、逆効果になり落ち着かなくなる場合があります。そういう場合は、「あとで一緒に出かけましょう」と言って一緒に散歩に出かけることもおすすめです。常に介護についている時間がない方は、行方がわからなると大変なので、連絡先を書いた名札をつけておくことが大切です。 目を離したすきに、徘徊してしまって大変な騒ぎになる場合もあったり、ご家族にとっては事故に遭うのでは?行方不明になるのでは?という不安が付きまといますが、安心させるように話すことを繰り返し、徘徊が徐々に減るようにしていきましょう。
財布が盗まれたなどと妄想する
認知症の方は、たとえ置き忘れても「なくしてしまった」ではなく、「盗まれた!!」と言って譲らない場合が多くあります。
いくらご家族であっても、介護する側が「あんたが盗んだんだ!」と言われればショックですよね。だからといって、「私が盗むはずがないでしょ!!」や「どうせ、どこかに置き忘れたんでしょ!」などと、イライラして言い返してはいけません。その気持ちも良く分かりますが、認知症の方を否定するのは逆効果です。 落ち着かせるどころか、妄想をさらに悪化させてしまうので、いちばん困っているは認知症の方本人なのだと受け入れてあげましょう。
対応の仕方としては、肯定も否定もせずにただ黙って聞き、言い分を反復するように「財布がなくなったのね。それは大変だね。困ったね。」などと言うことが大切です。そして、一緒に財布を探してあげたり、気持ちを盗まれたという意識から遠ざける方向にもっていくために、飲み物やお菓子で休憩するなどして、関心をそらすことも重要です。
ご家族の介護に関するお悩みだったり、「昼間だけでも認知症の家族をみてて欲しい」などという方は、こちらがお役立ていただけます。ぜひお気軽にご利用ください。
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